島田耕園について
私は160余年続く人形司の島田家に生まれ、五世として当代を担っております。
大学卒業と同時に父とともに工房の仕事を習い始め、以降、工房作品とともに人形作家として独自の作品を発表し、襲名30年の現在に至ります。
私はこれまでの伝統を受け継ぎ、御所人形の様式美を守りながら、今に息づく人形を制作しています。また、この京都・二寧坂に生まれ育ったことで京都の文化、祭事にもおのずと精通、身につけることになりました。
日々の暮らし、動作、さまざまな人や自然との出会い、そのすべてが人形制作へとつながっていると感じています。
「長流日々新」の家訓を胸に人形を作ることは、また先祖との対話であり、そのおかげで改めて「今」を意識することができると思っています。
これからも人々の願いや祈り、目に見えない大切なものを、かたちのある「ひとがた」に託し、創作を通して表現していきたいと思っています。
経歴
1958年 | 御所人形作家四世島田耕園の長男として生まれる |
---|---|
1980年 | 同志社大学法学部卒業 人形制作を始める |
1983年 | 日本工芸会近畿支部展入選(以後入選を重ねる) |
1984年 | 日本伝統工芸展入選(以後入選を重ねる) |
1985年 | 伝統工芸人形展入選(以後毎年) |
1987年 | 日本工芸会正会員認定 |
1990年 | 京都府立文化博物館に「投げ粽」を招待出品 |
1991年 | 五世耕園を襲名 第9回伝統工芸人形展 朝日新聞社賞受賞 |
2007年 | 第54回日本伝統工芸展奨励賞受賞 |
2009年 | 島田家150年・五世耕園制作30年記念展を開催 |
2012年 | 第26回伝統工芸人形展 日本工芸会賞受賞 |
2018年 | 「ルイ・ヴィトン スペシャルオーダー 雛人形トランク」を コラボレーション制作 |
2019年 | 工房制作160年記念展を開催 |
日本工芸会正会員・京都工芸美術作家協会会員・
京陶人形工芸協同組合理事長
京都陶磁器協会理事